糖尿病は加齢のほか日常の生活習慣が誘因となって発病するため「生活習慣病」といわれています。現代社会そのものが糖尿病を増やす生活習慣を生みやすい構造にあるからです。食べすぎ、運動不足、ストレス、アルコールの飲みすぎなど、どれをとっても現在増え続けている事柄で、外食産業の隆盛や自動車社会の繁栄、肥満の増加、ストレス社会など、糖尿病を招きやすい条件は多く存在します。
2008年12月発表の厚生労働省による患者調査によると、糖尿病の総患者数は237万1,000人(男性131万人、女性106万人)(2005年:246万9000人)となっており、患者数は減少しています。しかし2008年12月発表の糖尿病実態調査によると,糖尿病が強く疑われる人890万人,糖尿病の可能性を否定できない人1320万人,合計2210万人(2005年1680万人)と、増加しています。この数字の差から、糖尿病であることに気付かない人や、気付いていても治療をしない人は増えていることが分かります。
また、2007年国民健康・栄養調査では、40~74歳のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の該当者は約1070万人、予備群は約940万人、合計で約2010万人であり、メタボリックシンドロームが強く疑われる者と「予備群」は、40~74歳の男性の2人に1人、女性の5人に1人と推計されおり、メタボリックシンドロームの該当者も増えています。
ウォーキングは糖尿病治療に欠かせない「運動療法」の中でも、お金もかからず、最も手軽で効果的とされており、メタボリックシンドロームの予防・治療法としても有用です。糖尿病ウォークラリーは1992年東京で第1回大会を開催されて以来、毎年開催地域が増え、現在全国各地の糖尿病協会支部や医療機関者の協力の元に行われています。「天草糖尿病ウォークラリー」は患者さんの交流の場として、またウォーキングを楽しみながら、糖尿病の正しい知識を身につけてもらおうという啓蒙活動の一環として、2005年から開催しています。さらに、糖尿病の療養に励む患者さんに、糖尿病に関する正しい知識の普及と啓発、また、患者さん同士の交流と相互自立を図ることにより、健康の増進をはかることを目的とした天草地域糖尿病患者会の活性化という目的もあります。
第1回ウォークラリー
第1回の「天草糖尿病ウォークラリー」は、2005年11月13日に糖尿病患者さんとご家族やご友人などの参加者が、西の久保公園管理事務所前を順次スタートし、西の久保公園の周辺で地図をたよりにチェックポイントを探しながらコースを歩き、裏門から戻ってきて、管理事務所の前にゴールという設定でした。写真は第1回天草糖尿病ウォークラリーの一こまです。
第2回から第4回までは少しずつ趣向を変えながら、西の久保公園周辺で開催しました。
2009年は残念ながら新型インフルエンザの大流行のため、自主的に開催を中止しました。
第5回は2010年11月7日に、今回初めての試みである街探検型ウォークラリーとして開催しました。天草の歴史と糖尿病を歩いて学ぶユニークなイベントだったと思います。第6回も2011年11月13日に通詞島探検ウォークラリーとしました。所々で説明のために立ち止まるため、足が悪くても大丈夫です。
毎年開催しています。誰でも自由に参加できます。是非一度ご参加下さい。
糖尿病療養指導委員会
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